詩・散文などの埋葬地です。時々行楽の記録もうろうろ・・

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2014-07-09 Wed 21:18
安眠の儀式
まず澄んだ水を一杯
それから好きな寝具に身を横たえ
好きな厚みの寝具を被る
もちろん 清潔な気に入りの寝巻で

明かりは 付いていても消えていても構わないが
今日の扉は ぱっきりと閉じておく
開けるのは また今度で良いのだ
眠りの世界は それ自体として尊ぶべきものだから

あとは緩やかに想像するだけだ
何でもいい
好きな風景 物 香り 人物 思い出
一からの空想でも 全く構わない

私の場合
昔は 花盛りの晴れた庭園へよく訪れていた
遠くに冠雪の山脈を見はるかす
現実にはない場所だ
花々の生垣に埋もれ秘された休息所だった

近頃の私は 水に浮かんでいることが多い
許された暗さと ぼんやりとした光の中で
ただ波に揺られて浮遊する
そこは沈むのにも十分な深さで
たぶん 海なのかもしれない

浮かぶのみならず
時折ゆっくり沈んでみることもある
脅かすものは何もない
全ては私の想うがままだ
同じく誰もが 各々の場合で良い

大切なのは 扉の開閉
鍵は 自由
そうして散漫と想像していれば
あとは奥間の眠りの世界へ
気付かぬうちに導かれている

幸せな空白へようこそ
いってらっしゃい
いってきます
おやすみなさい
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別窓 | まだ死んではいない何か(習作) | コメント:0 | トラックバック:0 |
2014-07-03 Thu 20:21
「これから」の重量で人は圧死し得る
スキップで道路を渡る少女の影を浮かばせ
初春の残陽がもったいをつけて落ちる
土に触れたい願望で昔を恋う青年の
みじめな足元をますます温めるために

明日がまたくるのか
定食屋には新しいガスボンベが運ばれ
自転車の籠に袋一杯の食材を載せた女が
ペダルを軋ませて行く

青年は生来
贈り物の包装を破かぬよう配慮する質であったから
彼はこの日も
街の屋根々々が色あせるのを見守る防人であった
星が出るまで
知己の顔を思い浮かべては数え
小さな飴の一かけを口にして
汚泥のような寝床を延べて眠る

この町では犬の遠吠えも響かぬ
幸いかもしれぬ静けさが夜にはあった
太鼓腹の男のくぐもった鼾も
ぶたれた少年の醜い痣も
包摂して 夜は美しい均衡を保つのだ
誰かが噛んでずたぼろにした親指の爪も
その一部でしかない

やがて淡い昇陽に星々が敗れゆく頃
日に日に傾斜を増す坂道を 再び青年が行く
横断歩道を斜めに歩んでみても
決して変わることのない道幅

死が遠すぎて喘息するのだ 
革靴を履きこなしてもなお
彼はまだ若さを患っている
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2014-06-15 Sun 15:02
『進撃の巨人』13巻 嘘予告 「J-POP地獄編」によせて
『進撃の巨人』13巻を読みました。
個人的にはこれまでの巻の中でトップ3に入る読み応えでした。
今まで見えていなかった色々な謎の断片がガンガン明らかになってきたり、情勢が畳み掛けるようにに動き始めた感がします。
巨人vs人間はもちろん読んでいてヒートアップするシーンですが、13巻を通して見られたような、人間同士の勢力の攻防も、表面上静かながら、非常に手に汗握る展開でとても好きです。

そして『進撃の巨人』の巻末にある、あの「嘘予告」も私は大好物なのですが、13巻の「J-POP地獄編」はヤバかった… アレ分かる…何か上手く言えないけど分かる…

そんな「あるある感」に大変な爆笑感銘を受けて、思わず書き上がった詩が以下の物です。
あのノリに私もうまくノリたい、そんな一心でざざっと一筆。

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『夢は叶うよ』

夢は いつかは叶うよ
辛抱強く しぶとく追い続けていれば
いつか、いくつかはね

夢という言葉に
斜(ハス)になってしまわずにいられればね

たった一つの あるいはささやかないくつもの夢を
追うことに疲れずにいられればね

いつか夢が叶うのが夢だ なんて
馬鹿みたいなこと ずうっと信じていられるならね

歳月とにらめっこし 自分と罵り合って
それでもへし折られずにい続けられたなら

芽吹くものはある
何かが
いくつかは
いつか

しかし
必ず
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2014-06-05 Thu 13:13
初夏の青い詩キャンペーン⑤
『航行の前夜』

決断は
海が黒いうちにするべきだ

夜気に凍えて
血が動きを鈍くしている間に
かもめの騒々しい羽ばたきが
姦しい姑のように
私の黙考を妨げる前に

星は出ているか
青白いあの一つ星は
どうか余計なものまで照らしてくれるな
ただ過日の無邪気な思い出にだけ
一筋の道をくれれば良い
時に疲れて引き返す私が
波にもまれて迷わぬように

行く先よ暗くあれ
見るべきものしか見えぬよう
目を開けても閉じても
どこにも今見えないものは
もはや追うべきでないと
私が覚悟するよう

出航
もう誰をも待たない

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大学時代の習作です。
「詩らしい詩」を書きたいという思いで体裁を整えた記憶がありますが、
少しは詩っぽくなってきているのかな?

以上、「初夏の青い詩~拙作も墓地の賑わい~」キャンペーン、これにて終了となります!
また何かキャンペーンと称して、昔の作品をざくざく載せることがあるかもしれませんが、今後は原則として最近作ったもの・リアルタイムで作った作品等を掲載していく予定です。
(あとは、討ち死にしたもの達を…)

見てくださった方、ありがとうございました!(^0^)/
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2014-05-26 Mon 20:01
初夏の青い詩キャンペーン ④
『無題』

わたしはわたしが大きくなったことをかなしむつもりはないが
どうしてわたしはあのころのやわらかいりんかくをなくしてしまったのかと
むしょうにかなしくなることがある
わたしが大きくなることはさいわいなことにとてもかんたんであったが
わたしがあのころのやわらかさをとりもどすことはおそろしくむつかしい
わたしはわたしのとがったあごさきをおっかなびっくりなでながら
ふれるゆびさきにやさしさのかんじえぬことをなげきながらもあきらめるのである
まことにせつないことだ

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記憶が確かであれば、これも大学時代に書きちらした物です。
キャンペーン①番の詩と見比べてみるとなかなか面白い。
・「幼さを懐かしむ印象を出したい」とかいう意図を込めて書いたであろうことを考慮しても、文章力が退化しているように見えてならない。
・子供時代「はよ大人になりたい」⇔成人後:「なんでこうなってしもたん」 
  ⇒結局どうしたいんや
別窓 | まだ死んではいない何か(習作) | コメント:0 | トラックバック:0 |
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